オーストラリア市民権テストの合格方法(2026年):問題数・合格点・勉強法

Australian flag waving against a cloudy sky with the title Australian Citizenship Test

永住権の取得は大きな節目ですが、多くの移民にとって本当のゴールはオーストラリア市民になることです。ほとんどの大人の申請者には、その前にもう一つステップがあります。それがオーストラリア市民権テスト(Australian citizenship test)です。うれしいことに、試験は短く、無料の公式冊子1冊をもとに出題され、自宅で十分に準備できます。

このガイドでは、誰が受験するのか、試験の仕組み、合格点、出題テーマ、勉強方法、試験当日の流れを解説します。以下のルールと費用は、2026年10月に内務省(Department of Home Affairs)のサイトで確認した内容です。ルールや費用は変わることがあるので、申請前に必ず最新情報を確認してください。

早わかり表

項目内容
受験対象18〜59歳の市民権(by conferral)申請者のほとんど
形式コンピューターで受ける選択式20問、英語のみ
制限時間45分
合格基準20問中15問以上(75%)かつオーストラリアの価値観に関する5問すべて正解
勉強用の資料無料の公式冊子 Australian Citizenship: Our Common Bond(試験範囲Part 1〜4)
受験料追加費用なし。市民権の申請料に含まれる
申請料(一般資格)$595(Form 1298i、2026年)。通常は毎年7月1日に値上げ
主な居住要件有効なビザで4年間オーストラリアに居住し、そのうち直近12か月は永住者として居住

オーストラリア市民権テストとは?

オーストラリア市民権テストは、市民権の付与(citizenship by conferral)を申請するほとんどの人が受ける手続きの一部です。永住者が市民になる最も一般的な方法です。

テストでは次の4つを確認します。

  • 基本的な英語力
  • オーストラリア市民になることの意味の理解
  • オーストラリア、そして市民の責任と権利についての十分な知識
  • 自由、尊重、平等に基づくオーストラリアの価値観への理解と約束

テストに合格すると、内務省は市民権の知識要件と英語要件の両方を満たしたものとみなします。市民権のためにIELTSなどの英語試験を別に受ける必要はありません。

誰が市民権テストを受けるの?

18歳から59歳の市民権申請者のほとんどは、テストの予約を案内されます。

テストの代わりに面接(インタビュー)を受ける人もいます。内務省が本人確認をし、申請について話すためのもので、次のような場合が当てはまります。

  • 16〜17歳の申請者:申請内容の理解、基本的な英語力、市民の責任と権利の理解を確認されることがある
  • 60歳以上の申請者
  • 聴覚、言語、視覚に障がいのある人
  • 永続的または長期的な身体的・精神的障がいのある人

親の申請に含まれる15歳以下の子どもは、テストを受けません。

市民権を申請する資格はある?

テストは市民権を申請したあとに受けるので、まず資格を確認しましょう。一般居住要件では、申請する日の時点で次を満たす必要があります。

  • 申請直前の4年間、有効なビザでオーストラリアに住んでいること
  • 直近12か月、永住ビザ(またはニュージーランドのSpecial Categoryビザ)を持っていること
  • その4年間の国外滞在が合計12か月を超えず、申請直前の12か月間は90日以内であること

さらに18歳以上なら素行要件(good character)を満たし、オーストラリアに住む、またはオーストラリアとの密接で継続的なつながりを保つ意思が必要です。内務省のサイトには無料の居住期間計算ツール(Residence Calculator)があります。海外にいた期間は思ったより長くなりがちなので、申請前に必ず使ってみましょう。

まだ永住権を目指している段階なら、オーストラリアの永住権ルートも参考にしてください。

市民権テストの仕組み

形式はシンプルですが、ルールは正確に知っておく必要があります。

試験形式と合格基準

  • 問題は選択式20問です。
  • コンピューターで受け、英語のみで行われます。
  • 制限時間は45分です。
  • 20問のうち5問はオーストラリアの価値観に関する問題で、5問すべてに正解する必要があります。
  • 全体の得点は20問中15問(75%)以上が必要です。

2つの基準は同時に適用されます。たとえば20問中19問正解でも、間違えた1問が価値観の問題なら不合格です。逆に15問正解でも、価値観の5問をすべて正解していれば合格です。

試験中は読み上げ機能(テキスト読み上げ)が使えるので、英語を読むより聞くほうが得意な人は、問題と選択肢を音声で聞くことができます。

受験料はいくら?

テストの追加費用はありません。市民権の申請料に含まれています。

内務省のForm 1298i(2026年)によると、一般資格(Form 1300t)の申請料は$595です。有効なPensioner Concession Card(年金受給者割引カード)を持っていれば、$85の割引料金が適用される場合があります。親と同じ申請書に含まれる16歳未満の子どもは無料です。申請料は毎年7月1日に物価に合わせて改定され、決済手数料がかかることもあるので、支払う前に最新の書類を確認してください。

市民権テストではどんな内容が出る?

すべての問題は、公式冊子 Australian Citizenship: Our Common Bond の試験範囲(testable section)から出題されます。試験範囲は4つのパートに分かれています。

Part 1:オーストラリアとその人々

先住民(Aboriginal and Torres Strait Islander peoples)、1788年の最初の移民船団(First Fleet)の到着、連邦の成立、州と準州について学びます。たとえば、オーストラリアには6つの州と2つの本土準州があること、首都はキャンベラであること、各州の州都を知っておく必要があります。国花のゴールデン・ワトル(golden wattle)などの国のシンボルや、オーストラリア・デー(1月26日)、アンザック・デー(4月25日)などの大切な日も出てきます。

Part 2:オーストラリアの民主的な信念、権利と自由

議会制民主主義、法の支配、そして言論・結社・信教の自由などを説明しています。投票、必要なときにオーストラリアを守ること、召集されたら陪審員を務めることなど、市民の責任と権利も含まれます。

Part 3:オーストラリアの政府と法律

連邦議会(下院と上院)と高等裁判所(High Court)を定めたオーストラリア憲法について説明しています。三権分立と、政府の3つのレベル(連邦、州または準州、地方)がそれぞれ何をするのかを理解する必要があります。連邦選挙と州・準州の選挙では投票は義務です。

Part 4:オーストラリアの価値観

価値観の5問があるため、最も重要なパートです。すべての人の平等な価値と自由の尊重、男女平等、機会の平等(よく「フェア・ゴー(fair go)」と呼ばれる)、言論と信教の自由、法の支配、国語としての英語などを扱います。

市民権テストの準備方法

有料の講座やアプリは必要ありません。内務省も、外部の講座や有料アプリを承認・推奨していないと明言しています。必要なものはすべて無料です。

ステップ1:公式冊子を読む

内務省のサイトから Our Common Bond をダウンロードし、試験範囲(Part 1〜4)をじっくり読みましょう。この冊子は英語のほか、日本語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)を含む約40の言語で用意されています。

まず日本語版で各パートを読んで内容をしっかり理解し、そのあと英語版でもう一度読む方法がおすすめです。本番の試験は英語のみだからです。

ステップ2:公式ポッドキャストを聞く

内務省は無料の Our Common Bond ポッドキャストシリーズを、書き起こし付きで公開しています。聞くほうが覚えやすい人や、通勤中に勉強したい人に便利です。

ステップ3:公式模擬テストを受ける

内務省サイトの公式市民権模擬テスト(practice test)は、本番と同じような見た目と感覚で作られています。本番の問題は異なるので、答えを暗記するのではなく、形式に慣れて苦手な分野を見つけるために使いましょう。

ステップ4:価値観の問題に集中する

価値観の5問はすべて正解する必要があるので、Part 4に多めに時間をかけましょう。すべての文を読み、それぞれの価値観を自分の言葉で説明できるか確認してください。

ステップ5:必要なら英語力を伸ばす

英語に不安があるなら、無料のAMEPOnline市民権モジュールが、冊子の内容をストーリーやアクティビティでやさしい英語で説明してくれます。成人移民英語プログラム(AMEP)に登録できる場合もあります。

試験当日の流れ

予約の案内を受け取る

ImmiAccountでオンライン申請をすると、内務省から市民権のアポイントメントの日時と場所を知らせる手紙が届きます。テストは内務省の事務所や一部の地方会場で行われます。申請から試験日までの期間はさまざまで、数か月かかることもあります。

持ち物

オーストラリアの運転免許証、パスポート、オーストラリアの年齢証明カード(proof of age card)などの写真付き身分証明書の原本を持っていきましょう。認証コピーやスマートフォンに保存した身分証の写真は認められません。写真付き身分証を持っていかないと、予約が後日に変更されます。

海外の運転免許証を持っている場合は、オーストラリアの海外運転免許ガイドで、いつ現地の免許に切り替える必要があるか確認してください。

テストのあと

合格すると、内務省が申請の審査を続けます。不合格の場合は、当日案内される再受験の手順に従い、冊子で勉強を続けましょう。

申請が承認されると、ほとんどの人は市民権授与式(citizenship ceremony)に出席して誓約(pledge of commitment)を行う必要があります。通常、授与式の約4週間前に招待状が届きます。誓約をした日に市民となり、市民権証明書は授与式で受け取ります。

よくある質問

オーストラリア市民権テストは何問?

選択式20問で、そのうち5問がオーストラリアの価値観に関する問題です。制限時間は45分です。

市民権テストの合格点は?

全体で75%(20問中15問)以上を正解し、さらに価値観の5問すべてに正解する必要があります。

テストを日本語で受けられる?

いいえ。テストは英語のみです。ただし、公式冊子は日本語を含む多くの言語で勉強でき、試験中は読み上げ機能も使えます。

テストを受けるのに追加費用は必要?

いいえ。テストは市民権の申請料に含まれています。2026年の一般資格の申請料は$595で、通常は毎年7月1日に値上げされます。

60歳以上でもテストを受ける?

通常は受けません。60歳以上の申請者は代わりに面接を受けることがあり、内務省が本人確認と申請内容の理解を確認します。

有料の模擬テストアプリは役に立つ?

必要ありません。内務省はどの有料講座やアプリも承認していません。公式冊子、ポッドキャスト、模擬テストで試験範囲はすべてカバーできます。

まとめ

オーストラリア市民権テストは、正しい教材で準備すれば十分に合格できます。Our Common Bond の試験範囲4パートを読み、価値観の内容に特に注意し、公式模擬テストに挑戦し、当日は写真付き身分証明書の原本を忘れずに持っていきましょう。

その前に、居住期間計算ツールで4年間の居住要件を満たしているか確認してください。テストは有効な申請をしたあとにしか受けられません。


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