オーストラリア式レジュメの書き方(2026年):形式・必須項目・注意点

Clipboard with a resume next to a laptop on a white desk

オーストラリアで仕事に応募すると、雇用主が最初に目にするのがレジュメ(履歴書)です。オーストラリア式のレジュメは日本の履歴書とかなり違います。写真も生年月日も載せず、レフェリー(推薦者)がとても重視されます。

このガイドでは、オーストラリアのレジュメの書き方をステップごとに解説します。何を書いて何を省くか、何ページが適切か、そして多くの企業が使っている書類選考ソフトを通過するコツまでまとめました。ワーホリ、留学生、技術移民の方に向けた内容です。

早わかり表

質問答え
長さは?通常2ページ。カジュアルの仕事なら1ページでもOK。経験豊富な専門職は3〜4ページ
順番は?新しい順(最新の職歴から)
写真は?不要。載せないのが一般的
生年月日、婚姻状況、宗教は?省く
ビザの種類と就労資格は?はい、1行書いておくと便利
レフェリー2〜3人、または「available on request(ご要望に応じて提供)」
ファイル形式求人広告の指定どおりWord(.docx)かPDF
スペルオーストラリア英語。例:「organise」「centre」「licence」

オーストラリア式レジュメとは?

オーストラリアでは「レジュメ(resume)」と「CV」はほぼ同じ意味で使われ、職歴、スキル、学歴を短くまとめた書類を指します。例外は学術・研究職で、論文リストなどを含む長いCVが一般的です。

オーストラリアの雇用主は、すっきりとシンプルな逆時系列(reverse-chronological)のレジュメを好みます。現在または直近の仕事から順にさかのぼって書く形式です。採用担当者は最初にざっと目を通すことが多いので、最も関連のあるスキルと経験が1ページ目ですぐ見つかるようにしましょう。

オーストラリアのレジュメは何ページが適切?

決まったルールはなく、公的なアドバイスも少しずつ違います。大学のキャリアセンターはほとんどの仕事で1〜3ページを勧めており、ビクトリア州政府の新移民向け案内では、雇用主は一般的に2〜4ページを好むとしています。実用的な目安は次のとおりです。

  • カジュアルの仕事(ホスピタリティ、小売、ファーム、清掃):1〜2ページ
  • ほとんどの専門職: 2〜3ページ
  • シニアや経験豊富な職種: 最大4ページ。ただし、すべての項目がその仕事に関係ある場合のみ

求人広告にページ数の指定があれば、必ず従いましょう。

レジュメとカバーレター

オーストラリアの応募では、ほとんどの場合レジュメと一緒にカバーレター(cover letter)を求められます。カバーレターは通常1ページで、応募する職種、その仕事を希望する理由、自分のスキルが雇用主の求める条件にどう合うかを書きます。特に政府の仕事では、選考基準(selection criteria)への回答や、その役割に向いている理由を短く書くよう求められることもあります。

オーストラリアのレジュメに書くべき項目

一般的な項目の順番は次のとおりです。自分の強みが先に来るように並べ替えても構いません。

1. 名前と連絡先

一番上に氏名を大きく書きます。「Resume」や「Curriculum Vitae」と書く必要はありません。その下に次の情報を入れます。

  • オーストラリアの携帯番号(留守番電話のメッセージも設定しておく)
  • 名前をもとにしたきちんとしたメールアドレス
  • 住んでいる地域(suburb)と州。例:「Parramatta, NSW」。番地までの住所は任意
  • 最新の状態のLinkedInプロフィールのリンク

2. ビザの種類と就労資格

オーストラリアの雇用主は、あなたが合法的に働けるかを知る必要があります。連絡先の下に1行書いておけば、相手が推測する必要がありません。例:

  • Australian citizen または Permanent resident
  • Working Holiday visa (subclass 417) – available to work until March 2027
  • Student visa (subclass 500) – can work up to 48 hours per fortnight while my course is in session
  • Temporary Graduate visa (subclass 485) – full work rights

正確に書きましょう。雇用主は内務省(Department of Home Affairs)のVEVOシステムでビザ保持者の就労条件を確認でき、本人も同じシステムで自分の条件を確認できます。

3. キャリアサマリー

キャリアサマリー(プロフィールとも呼ぶ)は冒頭の3〜4行で、自分が何者で何ができるかを伝えます。応募する仕事に合わせて具体的に書きましょう。例:

“Customer-focused hospitality worker with three years of experience in busy cafés and restaurants. Experienced barista with a current RSA. Reliable, quick to learn and available to work weekends.”

4. 主なスキル

求人広告に合うスキルを5〜8個、短く並べます。「Xero」「フォークリフト操作」「Microsoft Excel」などの実務スキルと、コミュニケーションやチームワークなどのソフトスキルを組み合わせましょう。実際に当てはまるなら、求人広告と同じ言葉を使うのが効果的です。

5. 職歴

それぞれの仕事について、職名、会社名、都市と国、開始日と終了日(月と年)を書き、その下に箇条書きを3〜6個入れます。業務内容だけでなく成果を中心に、できれば数字を使いましょう。

弱い書き方強い書き方
Responsible for customer serviceServed customers in a café with about 300 orders a day, often as the only barista on shift
Did data entryEntered and checked 200+ invoices a week in Xero with very few errors
Helped with stockReceived deliveries and rotated stock, which helped reduce food waste

海外での経験もきちんと評価されます。オーストラリアの雇用主が知らない会社なら、「80店舗を展開する全国チェーン」のように一言説明を添えましょう。職名がわかりにくい場合は、一般的な英語の職名に置き換えて役職のレベルが伝わるようにします。

古い仕事や関連の薄い仕事は、最後に「Other experience」としてまとめて短く書けば十分です。

6. 学歴と資格

最も高い学歴から順に、学位・資格の正式名称、学校名、国、修了年を書きます。オーストラリアの評価機関(assessing authority)で学歴評価を受けている場合はそれも書きましょう。雇用主がレベルを理解しやすくなります。

仕事に関係するオーストラリアの資格や「チケット(ticket)」も入れましょう。例:

  • RSA(Responsible Service of Alcohol):バーやレストランの仕事
  • ホワイトカード(White Card、建設現場の基本安全講習):建設現場
  • 応急手当(First Aid)またはCPRの資格
  • フォークリフト免許などの高リスク作業免許
  • 運転が必要な仕事ならオーストラリアの運転免許

7. レフェリー

レフェリー(referee)とは、あなたの仕事ぶりについて話せる人で、通常は以前の上司や監督者です。オーストラリアの雇用主は採用を決める前にレフェリーへ連絡することが多いので、日本よりずっと重要な項目です。

  • 自分の仕事を直接見ていた人を2〜3人選ぶ
  • 必ず事前に許可を取り、応募する仕事について伝えておく
  • 名前、役職、会社、電話番号、メールアドレス、あなたとの関係を書く
  • 希望すれば「Referees available on request」と書いてもよい

オーストラリア国内のレフェリーは特に価値があります。来たばかりなら、ボランティア、短期契約、カジュアルの仕事で現地のレフェリーを早く作れます。海外のレフェリーでも構いませんが、英語で話せるか、連絡方法を説明できるようにしておきましょう。

オーストラリアのレジュメで省くべき情報

日本の履歴書では当たり前の情報でも、オーストラリアでは求められず、かえって不利になることがあります。オーストラリアには差別禁止法があり、雇用主はスキルと経験で判断すべきとされています。次の情報は省きましょう。

  • 写真(俳優やモデルの応募を除く)
  • 生年月日や年齢
  • 婚姻状況や子どもの有無
  • 宗教、性別、国籍(ビザの1行で就労資格は十分伝わる)
  • パスポート番号、TFN(納税者番号)、銀行口座情報
  • 現在または過去の給与
  • 資格証明書や推薦状のコピー(面接に持参すればよい)

TFNは絶対にレジュメに書かないでください。TFNは採用後にTFN申告書(TFN declaration)で雇用主にだけ伝えます。詳しくはTFNガイドをご覧ください。

書類選考ソフト(ATS)を通過するコツ

オーストラリアの多くの企業や人材紹介会社は、人が読む前に応募書類を振り分けるATS(Applicant Tracking System)というソフトを使っています。ソフトが読み取りにくいレジュメは、人の目に届かないこともあります。通過しやすくするには次の点に注意しましょう。

  • 職名、主なスキル、ソフトウェア名など、求人広告のキーワードを使う
  • 「Work Experience」「Education」「Skills」などの標準的な見出しを使う
  • レイアウトはシンプルに:重要な情報にテキストボックス、段組み、アイコン、画像を使わない
  • ArialやCalibriなど一般的なフォントで、本文は10〜12ポイント
  • 広告の指定どおりWordかPDFで保存し、「Firstname-Lastname-Resume.pdf」のようにわかりやすいファイル名にする

デザイン性のあるバージョンは担当者に直接メールするときや面接に持参するときに使い、オンラインの求人サイトにはシンプルなバージョンを使いましょう。

仕事ごとにレジュメを調整する

すべての仕事に同じレジュメを送るのは、よくある失敗の一つです。応募のたびに10分ほどかけて、サマリー、スキル、上のほうの箇条書きを調整しましょう。

ホスピタリティと小売

1〜2ページに収めましょう。勤務可能な時間(「Available weekends and evenings」など)を上のほうに書き、接客、現金の取り扱い、バリスタのスキル、RSAを持っていればそれを強調します。

ファームや地方の仕事

体力仕事や屋外作業の経験、運転免許と車の有無、働ける日程を書きましょう。セカンドやサードのワーキングホリデービザを目指しているなら、ファームジョブと88日ルールのガイドで何がカウントされるか確認してください。

専門職・技術職

実績と成果を前面に出しましょう。職業に必要なオーストラリアの登録や免許があれば記載し、手続き中ならどの段階かを書きます。たとえば看護師や多くの医療専門職は、オーストラリアで働く前に該当する全国委員会(national board)に登録する必要があります。

政府の仕事

政府の求人広告には、申立書(statement of claims)、字数制限のある「ピッチ(pitch)」、選考基準への回答など、詳しい指示が書かれていることが多いです。指示どおりに作成しましょう。応募資格も確認してください。オーストラリア公務員(APS)の多くの仕事ではオーストラリア市民権が必要です。

オーストラリア英語のスペルと書き方のコツ

  • 「organise」「colour」「centre」「licence」(名詞)などオーストラリア英語のスペルを使う
  • 日付は「March 2025 – Present」のように誰にでもわかる形で書く
  • 箇条書きは「managed」「trained」「improved」「delivered」などの動詞で始める
  • 短く端的に書く。長い段落は読み飛ばされやすい
  • しっかり見直し、ほかの人にもチェックしてもらう。スペルミスは不採用のよくある理由

新しく来た人によくあるレジュメの失敗

  • 他国式の長く詳しい履歴書をそのまま使う
  • 写真や個人情報を載せる
  • ビザの種類や就労資格を書かない
  • 説明のない空白期間を残す。「Travelling in Australia on a Working Holiday visa」の1行で十分
  • オーストラリアの雇用主が知らない海外の職名をそのまま使う
  • 成果や具体例がなく、業務内容だけを並べる

レジュメができたら、オーストラリアでの仕事の探し方とおすすめ求人サイトのガイドを参考に応募を始めましょう。

よくある質問

オーストラリアのレジュメに写真は必要?

いいえ。オーストラリアの雇用主は写真を求めておらず、載せないほうがスキルに注目してもらえます。外見が仕事の一部である俳優やモデルなどは例外です。

レジュメにビザの種類を書くべき?

必須ではありませんが、書いたほうがよいです。雇用主は合法的に働けるかどうかわからないと、応募を見送ることがよくあります。ビザと就労条件を1行で明確に書けば、その疑問がすぐ解消されます。

オーストラリアではCVとレジュメは同じ?

ほぼ同じです。オーストラリアでは両方の言葉を同じ書類に使います。長い学術用CVが求められるのは、大学、研究職、一部の医療職だけです。

レフェリーは何人書けばいい?

2〜3人が一般的です。自分の仕事を見ていた人を選び、事前に許可を取り、連絡先が正しいか確認しましょう。

ワーホリは1つの雇用主のもとでどのくらい働ける?

内務省によると、ワーキングホリデービザの保持者は通常、同じ雇用主のもとで6か月までしか働けません。レジュメに働ける期間を書いても問題ありません。詳しい条件はワーキングホリデービザのガイドをご覧ください。

レジュメのテンプレートを使ってもいい?

読みやすく、ATSでも正しく読み取れるシンプルなテンプレートなら問題ありません。求人サイトでは、写真、サイドバー、スキルバー、グラフィックが入ったデザインは避けましょう。

まとめ

良いオーストラリア式レジュメは、短く、わかりやすく、成果が中心です。一番上に連絡先と就労資格を書き、最も関連のある経験を先に見せ、写真や生年月日などの個人情報は省き、あなたを保証してくれるレフェリーを入れましょう。

何より大切なのは、仕事ごとに内容を調整することです。応募のたびに数分手を加えるだけで、面接の連絡が大きく変わることがあります。


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