オーストラリアで勉強するには、ほとんどの場合学生ビザ(サブクラス500)が必要です。このビザがあれば、登録された正規のコースで学び、授業期間中はパートタイムで働き、在学期間中オーストラリアに滞在できます。
この記事では、申請資格、費用、主な要件、就労条件、申請の流れ、そして2026年に変わった重要なルールをまとめています。内容はすべて執筆時点でオーストラリア内務省(Department of Home Affairs)のウェブサイトで確認したものです。学生ビザのルールは頻繁に変わるため、申請前に必ず最新情報を確認してください。
概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ビザ | 学生ビザ(サブクラス500) |
| ビザ費用 | AUD 2,500から(一部減額あり) |
| 滞在期間 | 最長6年、在籍コースの期間に合わせて決定 |
| 就労条件 | 授業期間中は2週間あたり最大48時間 |
| 保険 | 留学生健康保険(OSHC)が必須 |
| 重要書類 | 教育機関が発行する入学許可証(CoE) |
| 2026年の大きな変更 | 2026年10月2日から国内申請と家族同伴のルールが変更 |
学生ビザ(サブクラス500)とは?
サブクラス500は、オーストラリアの代表的な留学生向けビザです。次のようなさまざまなコースが対象です。
- 語学コース(ELICOS)
- 小学校・中学校・高校
- 職業教育訓練(VET)
- 学士・修士・博士などの大学の学位課程
- 交換留学などの非学位コース
- 大学院の研究課程
ビザの期間は、通常コースの期間に短い期間を加えたものになります。
2026年の重要な変更点
2026年10月2日から、学生ビザ(サブクラス500)と学生保護者ビザ(サブクラス590)に新しいルールが適用されています。内務省によると、変更の対象は次のとおりです。
- オーストラリア国内で学生ビザを申請・取得できる人
- 学生ビザ保持者が別の学生ビザを申請する場合
- 家族を学生ビザの申請に含められるかどうか
- 家族が後から合流できるかどうか
つまり、限られた例外に当てはまらない限り、ほとんどの一時ビザ保持者(現在の学生ビザ保持者の多くを含む)は、学生ビザを申請するときと許可されるときにオーストラリア国外にいる必要があります。また、ほとんどの新規申請者は配偶者や子どもを申請に含めることができず、ビザ取得後に家族を追加することもできません。例外には、博士課程の学生、オーストラリア外務貿易省(DFAT)や国防省がスポンサーする学生、外国政府の奨学生、一部の太平洋諸国・ASEAN諸国の学生などがあります。計画を立てる前に、内務省の「Changes to Student visa application rules」のページをよく読んでください。
申請できる人は?
学生ビザを申請するには、一般的に次の条件を満たす必要があります。
- 正規のコースに在籍し、ビザ審査の時点で有効な入学許可証(CoE)を持っている
- Genuine Student(真の学生)要件を満たす
- 学費、渡航費、生活費をまかなえる十分な資金がある
- 英語要件を満たす(免除される場合を除く)
- 免除対象でない限り、滞在期間中ずっと留学生健康保険(OSHC)に加入している
- 健康要件と素行要件を満たす
- 6歳以上である
- 18歳未満の場合は保護(ウェルフェア)体制を証明する
- 免除対象でない限り、家族(配偶者・子ども)をオーストラリアに同伴しない
有効なビザを持ち、例外に当てはまる場合を除き、通常はオーストラリア国外から申請する必要があります。
費用はいくら?
学生ビザの費用は、主申請者でAUD 2,500からです。一部の太平洋諸島・東ティモール・ASEAN諸国の市民や、一部の語学コース・非学位コースの学生には、より低い費用が適用されます。正確な金額は内務省ウェブサイトのVisa Pricing Estimatorで確認してください。
ビザ費用のほかに、次の費用も準備しましょう。
- コースの授業料
- 留学生健康保険(OSHC)
- 必要に応じて英語試験、健康診断、警察証明書の費用
- 航空券と最初の数か月分の生活費
主な要件をくわしく解説
入学許可証(CoE)
教育機関から合格をもらい、デポジットを支払うとCoEが発行されます。申請に含めるすべてのコースについて有効なCoEが必要です。コースが取り消されたり修了したりすると、CoEは無効になります。
Genuine Student(真の学生)要件
オーストラリアで本当に勉強するつもりの学生であることを示す必要があります。申請書では、自分の経歴、コースや教育機関を選んだ理由、それが将来の計画にどうつながるか、母国での状況などについての質問に英語で答えます。正直に、具体的に、提出書類と矛盾しないように書きましょう。
資金能力
学費、渡航費、生活費を支払えることを示す必要があります。執筆時点で内務省が使っている年間生活費の基準は、主申請者でAUD 29,710で、家族がいる場合は追加の金額が必要です。金額は変わることがあるため、申請前に最新の金額を確認してください。
英語力
ほとんどの申請者は、IELTS、TOEFL iBT、PTE Academic、Cambridge C1 Advanced、OETなどの英語試験のスコアが必要です。最低スコアはコースの種類によって異なります。特定の英語圏の国の市民など、一部の申請者は免除されます。
留学生健康保険(OSHC)
免除対象でない限り、滞在期間全体についてオーストラリアの認可保険会社のOSHCに加入する必要があります。日本はオーストラリアと相互医療協定を結んでいないため、OSHCは必ず準備しましょう。OSHCは診察、入院、一部の薬代をカバーします。
学生ビザの就労条件
学生ビザでは、授業期間中は2週間あたり最大48時間まで働けます。公式の休暇期間中は、通常は時間の制限なく働けます。研究修士課程や博士課程の学生には就労時間の制限がありません。
働き始める前に、タックスファイルナンバー(TFN)とオーストラリアの銀行口座が必要です。留学生にも、最低賃金を含め、ほかの労働者と同じ職場での権利があります。いくらもらうべきかはオーストラリアの最低賃金ガイドで確認できます。
学生ビザの申請方法(ステップ別)
- コースと教育機関を選ぶ:留学生向けに登録(CRICOS)されているか確認
- 教育機関に出願し、オファーを受諾
- デポジットの支払いとOSHCの加入を済ませ、CoEを受け取る
- 書類を準備:パスポート、CoE、英語スコア、資金証明、Genuine Studentの回答
- 内務省ウェブサイトでImmiAccountを作成
- オンラインで申請し、費用を支払う
- 求められたら生体認証の登録と健康診断を受ける
- 結果が出てから航空券の予約など確定的な計画を立てる
オーストラリア国外で申請された学生ビザは、処理の優先順位を定めた大臣指示(Ministerial Direction)に沿って処理されます。処理期間はケースによって異なるため、授業開始日より十分早く申請しましょう。
守るべきビザ条件
主な学生ビザの条件は次のとおりです。
- 登録されたコースに在籍し続ける
- 出席率と学業成績を十分に保つ
- OSHCを継続する
- 授業期間中は許可された時間を超えて働かない
- オーストラリア到着後7日以内に住所を教育機関に知らせ、変更があれば再度知らせる
ビザ条件に違反するとビザが取り消されることがあるため、VEVOで自分の条件をすべて確認しておきましょう。
留学生の生活費
生活費は都市や暮らし方によって大きく変わります。最も大きな出費はたいてい家賃で、多くの学生がシェアハウスやシェアアパートで費用を抑えています。オーストラリアの生活費ガイドやオーストラリアの住みやすい都市も参考にしてください。
卒業後にできることは?
卒業後、多くの学生は一定期間オーストラリアで暮らし働ける卒業生ビザ(サブクラス485)を申請します。その後、技術ビザや雇用主スポンサービザに進む人もいます。くわしくは卒業生ビザ(485)ガイドをご覧ください。
よくある失敗
- はっきりした説明なしに、経歴と合わないコースに申し込む
- Genuine Studentの回答を、ありきたりな内容やコピーで済ませる
- 資金の証明が不十分
- ビザが出る前に航空券を予約する
- 授業期間中に2週間で48時間を超えて働く
- 登録されていない業者にお金を払う。サポートを受けるなら、登録移民エージェント(registered migration agent)か教育機関と提携している留学エージェントを選びましょう
コースと教育機関の選び方
どのコースを選ぶかは、ビザにも将来にも大きく影響します。入学手続きの前に次の点を確認しましょう。
- 教育機関とコースが留学生向け公式登録制度CRICOSに載っているか
- コースがこれまでの学歴や職歴とつながっているか、または方向転換の理由を明確に説明できるか
- 数年にわたる授業料の値上がりを含めた総費用を把握しているか
- 場所が予算に合っているか(都市部と地方で生活費は大きく違います)
地方(リージョナル)で学ぶと家賃が安くなることがあり、一部の卒業生には将来のビザでの追加メリットがある場合もあります。
よくある質問
オーストラリアの学生ビザの費用はいくらですか?
学生ビザ(サブクラス500)は主申請者でAUD 2,500からで、限られたケースで減額があります。正確な費用はVisa Pricing Estimatorで確認してください。
学生ビザで何時間まで働けますか?
授業期間中は2週間あたり最大48時間、公式の休暇期間中は通常は時間の制限なく働けます。
オーストラリア国内から学生ビザを申請できますか?
2026年10月2日から、現在の学生ビザ保持者の多くを含むほとんどの一時ビザ保持者は、申請時と許可時にオーストラリア国外にいる必要があります。同じ教育機関でコースを終えるのにあと最長12か月必要な場合など、限られた例外があります。申請前に内務省の学生ビザ変更のページを確認してください。
配偶者や子どもを連れて行けますか?
ほとんどの場合はできません。2026年10月2日から、ほとんどの申請者は配偶者や子どもを申請に含めることができず、ビザ取得後に家族を追加することもできません。博士課程の学生や一部のスポンサー付き・奨学金の学生などには例外があります。計画の前に内務省の最新情報を確認してください。
健康保険は必要ですか?
はい。ほとんどの学生ビザ保持者は、滞在期間中ずっと留学生健康保険(OSHC)に加入している必要があります。
まとめ
学生ビザはオーストラリア留学の基本となるビザです。登録されたコースを選び、Genuine Studentの回答と資金証明をしっかり準備し、OSHCに加入して、早めに申請しましょう。
2026年10月にルールが変わったため、必ず内務省のウェブサイトを確認し、状況が複雑な場合は登録移民エージェントに相談してください。



